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マウスピース矯正で歯が動かない原因とシュアスマイルが効かない時の対処法

マウスピース矯正で歯が動かない主な原因とは?

マウスピース矯正を始めたものの、「思ったように歯が動いていない」と感じる方は少なくありません。

実際、矯正治療では歯の動きに個人差があり、計画通りに進まないケースも存在します。

歯が動かない原因は大きく分けて「装着時間の不足」「マウスピースの不適合」「生理学的な要因」の3つに分類されます。それぞれの原因を理解することで、適切な対処法が見えてきます。

装着時間が守れていない場合の影響

マウスピース矯正で最も重要なのは、「1日20時間以上の装着」という基本ルールです。

理想的には1日22時間以上の装着が推奨されており、食事と歯磨き以外の時間はすべて装着する必要があります。装着時間が短くなると、歯に適切な矯正力がかからず、動きが停滞してしまうのです。

装着時間不足が引き起こす問題

装着時間が不足すると、せっかく動き始めた歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が発生します。

1枚のマウスピースで歯が動く量は約0.25mmと非常にわずかで、1ヶ月で最大1mm程度しか動きません。この微細な動きを確実に積み重ねるためには、継続的な装着が不可欠です。

特に矯正開始から2〜3ヶ月は歯が動き始める重要な時期であり、この期間に装着時間を守れないと、治療計画全体に大きな遅れが生じる可能性があります。

自己管理を成功させるコツ

装着時間を守るためには、日常生活の中でマウスピースを外す時間を最小限に抑える工夫が必要です。

  • 食事の時間を決めて、ダラダラ食べを避ける
  • 外出時も必ず専用ケースを持ち歩く
  • スマートフォンのアラーム機能で装着を習慣化する
  • 装着時間を記録するアプリを活用する

こうした小さな工夫の積み重ねが、治療の成功につながります。

マウスピースが浮いている・フィットしていない問題

マウスピースが歯にしっかりフィットしていない状態では、適切な矯正力が伝わりません。

チューイーの正しい使用方法

マウスピースを装着する際は、「チューイー」と呼ばれるロール状のシリコン製品を使用することが推奨されています。

チューイーを噛むことで、マウスピースが歯の表面に密着し、浮きを防ぐことができます。特に奥歯の部分は浮きやすいため、左右両方でしっかりと噛むことが重要です。

装着後に鏡で確認し、マウスピースと歯の間に隙間がないかチェックする習慣をつけましょう。わずかな浮きでも、治療計画に大きなズレが生じる原因となります。

アタッチメントが外れている場合

マウスピース矯正では、歯の表面に「アタッチメント」と呼ばれる小さな突起を接着することがあります。

このアタッチメントは歯と同じ色をしているため目立ちませんが、気づかないうちに外れてしまうことがあります。特に被せ物の歯に装着されたアタッチメントは外れやすい傾向があります。

アタッチメントが外れたまま矯正を続けると、その歯だけが動かなくなり、治療計画全体に影響を及ぼします。マウスピースを装着する際は、毎回アタッチメントの状態を確認することが大切です。

歯が動かない生理学的な原因「アンキローシス」

稀なケースですが、矯正力をかけても歯がまったく動かない「アンキローシス」という状態が存在します。

アンキローシスとは何か

アンキローシスとは、歯の根っこ(歯根)と歯を支える骨(歯槽骨)の間にあるべき「歯根膜」が失われ、歯と骨が直接癒着している状態を指します。

歯根膜は歯を動かすために不可欠な組織で、これがないと矯正力をかけても歯は動きません。歯根膜は歯と骨をつなぐクッションのような役割を果たしており、歯に栄養を運ぶ機能も持っています。

この歯根膜が外傷や脱臼などによって損傷を受けると、歯と骨が直接結合してしまい、アンキローシスが発生するのです。

アンキローシスの原因

アンキローシスは、以下のような原因で発生することが知られています。

  • 幼少期に乳歯を強くぶつけた経験
  • 交通事故やスポーツでの歯の外傷
  • 歯周病による歯根膜の損傷
  • 抜歯後の治癒過程での異常

特に注意すべきは、乳歯時代の外傷です。乳歯をぶつけた後に永久歯に生え変わっていても、歯の下にある歯根膜は変わらないため、アンキローシスのリスクが残ります。

アンキローシスの診断と対処

アンキローシスは矯正治療を開始する前の検査で発見されることもありますが、正確な判断は困難で、治療中に発覚するケースも少なくありません。

診断には問診、触診、レントゲン撮影、CT撮影などが用いられます。当院では3DスキャナーとCT画像を活用し、歯根の位置や角度を三次元的に正確に把握することで、アンキローシスのリスクを事前に評価しています。

もしアンキローシスが確認された場合、その歯を動かすことは困難なため、治療計画の見直しが必要になります。

シュアスマイルが効かないと感じた時の対処法

シュアスマイル矯正は、最先端のデジタル3D技術を活用した矯正治療システムです。

しかし、どんなに優れたシステムでも、装着時間の不足や不適切な使用方法では効果を発揮できません。シュアスマイルが効かないと感じた場合、まず確認すべきポイントがあります。

装着時間と装着方法の再確認

シュアスマイル・アライナーも他のマウスピース矯正と同様、1日20時間以上の装着が必須です。

装着時間が守れているか、チューイーを使って正しく装着できているか、アタッチメントが外れていないかを再度確認しましょう。これらの基本的な要素が守れていない場合、どんなに精密な治療計画でも効果は半減してしまいます。

担当医との綿密なコミュニケーション

歯が動かないと感じたら、すぐに担当医に相談することが重要です。

シュアスマイルでは3Dシミュレーションで治療の過程を事前に確認できるため、現在の進行状況と計画を照らし合わせることで、問題点を早期に発見できます。定期的な通院を欠かさず、経過観察を丁寧に行うことが治療成功の鍵となります。

当院では、患者様一人ひとりの口腔内の状況を詳しく説明し、テレビモニターやタブレットを使いながら現状を共有しています。不安や疑問があれば、遠慮なくお伝えください。

治療計画の見直しと調整

場合によっては、治療計画の見直しが必要になることもあります。

シュアスマイルの大きな利点は、歯根の動きまで三次元的に正確にコントロールできる点です。CT画像と3Dスキャンデータを照合することで、歯の表面だけでなく歯根の位置や角度まで精密に把握できます。

この技術を活用し、必要に応じてマウスピースの作り直しや治療計画の修正を行うことで、より確実な治療効果を目指します。

ワイヤー矯正への変更を検討すべきタイミング

マウスピース矯正で十分な効果が得られない場合、ワイヤー矯正への変更を検討する必要があります。

マウスピース矯正の限界

マウスピース矯正は多くの症例に対応できますが、すべてのケースに適しているわけではありません。

重度の歯並びの乱れ、複雑な噛み合わせの問題、歯を大きく移動させる必要がある症例などでは、ワイヤー矯正の方が効果的な場合があります。特にアンキローシスが発見された場合や、治療計画通りに歯が動かない状態が続く場合は、治療方法の変更を検討すべきタイミングです。

ワイヤー矯正のメリット

ワイヤー矯正は、歯に固定された装置で持続的に力をかけ続けるため、より強力で確実な矯正力を発揮します。

自己管理の必要性が少なく、装着時間を気にする必要がないため、確実に歯を動かすことができます。また、複雑な歯の移動や回転にも対応しやすく、治療の自由度が高いという特徴があります。

当院での対応

ココロデンタル西麻布では、マウスピース矯正だけでなく、ワイヤー矯正を含めた幅広い矯正治療に対応しています。

患者様の口腔内の状態、生活スタイル、ご希望を総合的に考慮し、最適な治療方法をご提案いたします。マウスピース矯正で思うような効果が得られない場合でも、ワイヤー矯正への切り替えによって治療を継続できる体制を整えています。

治療方法の変更が必要になった場合も、これまでの治療経過を無駄にすることなく、最適なプランを再構築いたします。

矯正治療を成功させるために大切なこと

マウスピース矯正の成功には、患者様自身の協力が不可欠です。

定期的な通院と経過観察

矯正治療中は、定期的な通院を欠かさないことが重要です。

当院では、治療の進行状況を細かくチェックし、必要に応じて治療計画の調整を行います。問題が発生した場合も、早期に発見して対処することで、治療期間の延長を最小限に抑えることができます。

口腔内を清潔に保つ

マウスピース矯正中は、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

マウスピースを装着している時間が長いため、歯と装置の間に細菌が繁殖しやすい環境になるのです。食事後は必ず歯磨きをしてからマウスピースを装着し、マウスピース自体も専用の洗浄剤で清潔に保ちましょう。

当院では、矯正治療中の予防治療にも力を入れています。PMTCと呼ばれるプロによる機械を使った歯のクリーニングを定期的に受けることで、虫歯や歯周病を予防し、矯正治療を安全に進めることができます。

保定期間のリテーナー装着

矯正治療が終了した後も、「保定期間」と呼ばれる重要な期間があります。

この期間は、動かした歯を新しい位置に安定させるため、リテーナーと呼ばれる保定装置を装着します。保定期間を軽視すると、せっかく整えた歯並びが元に戻ってしまう「後戻り」が発生する可能性があります。

保定期間中もリテーナーの装着時間を守り、定期的な通院を続けることが、美しい歯並びを長期的に維持する秘訣です。

まとめ:マウスピース矯正で歯が動かない時は早めの相談を

マウスピース矯正で歯が動かない原因は、装着時間の不足、マウスピースの不適合、アンキローシスなどさまざまです。

シュアスマイルが効かないと感じた場合も、まずは装着方法や装着時間を見直し、担当医に相談することが大切です。必要に応じて治療計画の調整やワイヤー矯正への変更を検討することで、確実に理想の歯並びを手に入れることができます。

当院では、最新の設備と豊富な経験を持つ専門医が、患者様一人ひとりに最適な矯正治療をご提案しています。完全個室の診療室で、リラックスして治療を受けていただける環境を整えています。

マウスピース矯正に関するお悩みや不安がございましたら、お気軽にご相談ください。

詳しい治療内容や無料カウンセリングについては、ココロデンタル西麻布の公式サイトをご覧ください。西麻布バス停徒歩2分、広尾駅徒歩8分、六本木駅徒歩10分とアクセスも良好です。皆様のご来院を心よりお待ちしております。

著者情報

ココロデンタル 院長 小林 弘樹 Hiroki Kobayashi

経歴

2010年 日本大学歯学部卒業

2010年 日本大学歯学部附属歯科病院勤務

2011年 大崎シティデンタルクリニック勤務

2015年 麻布シティデンタルクリニック勤務

2017年 ココロデンタル恵比寿

2021年 ココロデンタル西麻布

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