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シュアスマイルと他社マウスピース矯正の違い|AI設計がもたらす精度と仕上がりの差を徹底解説

歯並びを美しく整えたいけれど、目立つ矯正装置は避けたい・・・そんな悩みを抱える方にとって、マウスピース矯正は理想的な選択肢です。

透明なマウスピースで目立ちにくく、日常生活への影響も最小限に抑えられるこの治療法は、近年多くの方に選ばれています。しかし、マウスピース矯正にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴や違いがあることをご存知でしょうか?

特に注目を集めているのが「インビザライン」と「シュアスマイル」です。どちらも透明なマウスピースを使用した矯正システムですが、AI設計の活用方法や治療精度、仕上がりの美しさには大きな違いがあります。

私は日本大学歯学部を卒業後、複数の歯科医院での勤務を経て、2017年にココロデンタルを開院し、2021年にココロデンタル西麻布を開院しました。これまで多くの患者さんのマウスピース矯正を担当してきた経験から、単に「人気があるから」という理由だけでなく、お口の状態や生活スタイル、予算に合った選択をすることが大切だと感じています。

マウスピース矯正の基本的な仕組みと特徴

マウスピース矯正とは、透明なプラスチック製のマウスピースを使って歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。

従来のワイヤー矯正と異なり、取り外しが可能で目立ちにくいという大きな特徴があります。治療の基本的な仕組みは、歯の移動計画に基づいて作られた複数のマウスピースを順番に装着していくことで、少しずつ理想の歯並びに近づけていくというものです。

1つのマウスピースで約0.2〜0.25mm程度歯を動かし、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換していきます。マウスピース矯正の主な特徴としては、透明で目立ちにくいこと、取り外しができるので食事や歯磨きがしやすいこと、金属アレルギーの心配がないこと、口内炎や頬の内側が傷つくリスクが少ないこと、治療前にコンピューターシミュレーションで仕上がりをイメージできることなどがあります。

ただし、効果を得るためには1日20〜22時間の装着が必要です。自己管理能力が求められるため、装着時間を守れるかどうかが治療成功の鍵となります。マウスピース矯正は、軽度から中等度の歯並びの乱れに対して効果的です。重度の不正咬合や複雑な症例では、従来のワイヤー矯正が適している場合もあります。

インビザラインの特徴とメリット

インビザラインは、マウスピース矯正のパイオニアとして世界的に知られているブランドです。

アメリカのアライン・テクノロジー社が開発し、世界100カ国以上で累計2000万人以上の患者さんが使用しており、マウスピース矯正市場では圧倒的なシェアを誇っています。日本でも多くの歯科医院で導入されており、「マウスピース矯正」と言えば「インビザライン」と連想される方も多いでしょう。

インビザラインの主な特徴

インビザラインの最大の特徴は、独自の特許技術「スマートトラック」という素材を使用していることです。この素材は歯の移動しやすさと矯正中の痛みの少なさにおいて優れた性能を発揮します。また、インビザラインはフルデジタル式のマウスピース矯正です。

口腔内スキャナーで歯型を取り、専用ソフトウェア「クリンチェック」で治療計画を立て、そのデータをもとに高精度なマウスピースを製作します。人の手による誤差を極力減らし、精密な治療を可能にしています。治療期間は最長5年までカバーされており、難症例にも対応可能です。

インビザラインのメリット

世界No.1シェアで症例数・実績が豊富であること、特許素材「スマートトラック」による快適な装着感、治療期間が最長5年までカバーされること、アタッチメント(歯に付ける小さな突起)の技術が進化しており複雑な歯の動きにも対応できること、世界的に標準化された治療プロトコルがあることなどが挙げられます。

インビザラインは特に「見た目の美しさ」と「装着感の快適さ」にこだわりたい方に適しています。多くの芸能人やモデルの方々も使用しており、人前に出る機会が多い方にも選ばれています。ただし、他のマウスピース矯正と比較すると費用が若干高めになる傾向があります。これは原価の違いによるもので、高品質な素材や精密な製造工程にコストがかかっているためです。

シュアスマイルの特徴とメリット

シュアスマイルは、世界最大手の歯科機器メーカーであるデンツプライシロナ社が提供するマウスピース矯正システムです。

デンツプライシロナ社は、セラミックの詰め物・被せ物を機械が自動で設計・作製するシステム「セレック」や、インプラント分野でも世界トップクラスのシェアを誇る企業として知られています。日本では2021年に発売された比較的新しい製品ですが、世界的な大企業が開発した信頼性の高いシステムとして注目を集めています。

シュアスマイルの主な特徴

シュアスマイルも3Dシミュレーションを用いた治療計画を立案しますが、インビザラインとは異なるソフトウェアを使用しています。また、振動型のフィッティング装置「VPro」が標準で付属するなど、独自の特徴を持っています。

シュアスマイルの大きな特徴は、AI設計と歯科医師の専門知識を組み合わせた治療計画の精度の高さです。AIが患者さんの情報を読み取り、マウスピースの設計を行いますが、必ず担当医による介入を行い、適切な設計に作り替えます。これにより、AI任せの設計では生じがちな約3%のズレを防ぎ、より正確な治療を実現しています。

シュアスマイルのメリット

実績のある大手メーカーが提供するフルデジタル式のマウスピース矯正であること、AI設計と歯科医師の専門知識を組み合わせた高精度な治療計画、振動型フィッティング装置「VPro」による治療期間の短縮効果、インビザラインと比較して費用が抑えられる傾向があることなどが挙げられます。

シュアスマイルは、「高精度な治療を受けたいけれど、費用も抑えたい」という方に適しています。また、デンツプライシロナ社の他の歯科機器(セレックシステムなど)との連携により、総合的な歯科治療を受けやすいというメリットもあります。

AI設計がもたらす精度と仕上がりの差

マウスピース矯正がここまで普及したのには理由があります。それは、従来のワイヤー矯正と比べ、経験や技術がそれほどなくても歯科医院が始められるためです。

それを可能にしたのがAI(人工知能)です。AIが患者さんの情報を読み取り、マウスピースの設計を行ってくれるので、担当医はそこまで専門的な知識・技術はいらないのです。しかし、ここに落とし穴があります。

AI任せの治療の危険性

AIは完璧な存在ではありません。むしろ、まだまだ精度が低いのが実情です。マウスピース矯正は複数枚のマウスピースを交換しながら歯を動かしていきます。AIが設計した計画通り進めると1枚ごとに約3%のズレが生じます。

10枚のマウスピースを利用する頃には約30%のズレが生じることになります。つまり、ゴールから30%ズレてしまうということです。多くのドクターがこのズレに気づかず治療を進め、途中で「おかしいな?」となり、1から治療をやり直すことを繰り返し、最終的には予定の治療期間の何倍もかかることがあります。当然、仕上がりにも問題が生じます。

歯科医師による介入の重要性

当院では、AI任せの設計は行いません。必ず担当医による介入を行い、適切な設計に作り替えます。AI設計を活用しつつ、必ず担当医が目を通して微調整を行います。人の経験と感覚で補うことで、計画通りに歯を動かし、より効率的で正確な治療を実現します。

AIを最大限に活かすには、歯科医師の知見による仕上げが欠かせません。小さな工夫の積み重ねが、大きな違いを生み出すと考えています。同じような症例であっても、ある医院は1年半、ある医院は3年以上と「数年間」の差が生まれることがあります。また、これは治療精度(歯並びのキレイさ)にも当てはまります。

シュアスマイルとインビザラインの比較

シュアスマイルとインビザラインには、いくつかの重要な共通点があります。これらを理解することで、マウスピース矯正の基本的なメリットが見えてきます。

共通点

両システムとも、治療のすべての工程をデジタル技術で行う「フルデジタル式」のマウスピース矯正です。口腔内スキャナーで歯型を取り、コンピュータ上で治療計画を立て、それに基づいてマウスピースを製作します。このフルデジタル式のアプローチにより、歯科医師や歯科技工士など、人の手が介することによって発生し得るヒューマンエラーを極限まで減らすことができます。

どちらのシステムも、透明なプラスチック製のマウスピースを使用するため、装着していてもほとんど目立ちません。また、食事や歯磨きの際には取り外すことができるので、日常生活への影響が少ないという大きなメリットがあります。

主な違い

インビザラインは世界100カ国以上で累計2000万人以上の使用実績があり、マウスピース矯正市場では圧倒的なシェアを誇っています。一方、シュアスマイルは日本では2021年に発売された比較的新しい製品ですが、世界最大手の歯科機器メーカーであるデンツプライシロナ社が提供する信頼性の高いシステムです。

インビザラインは独自の特許技術「スマートトラック」という素材を使用しており、歯の移動しやすさと矯正中の痛みの少なさにおいて優れた性能を発揮します。シュアスマイルは、振動型のフィッティング装置「VPro」が標準で付属し、治療期間の短縮効果が期待できます。

費用面では、インビザラインは他のマウスピース矯正と比較すると若干高めになる傾向があります。これは高品質な素材や精密な製造工程にコストがかかっているためです。シュアスマイルは、インビザラインと比較して費用が抑えられる傾向があります。

ココロデンタル西麻布でのマウスピース矯正

ココロデンタル西麻布では、3DスキャナーとCT画像を使った精密な診査・診断、治療が終わった後の最終シミュレーションの確認など、治療に入るまでの費用は一切かかりません。

当院では、口腔内だけでなく全身の健康を第一に考え、患者様一人ひとりに最適な治療計画を提供することをコンセプトとしています。治療前には丁寧なカウンセリングを行い、テレビモニターやタブレットを使用して口腔内の状況を詳しく説明します。患者様の理解と納得を得た上で治療を進める姿勢を重視しています。

最新設備による精密治療

設備面では、CT・セレックシステム・マイクロスコープなどの最新医療機器を導入し、治療精度の向上に努めています。また、ヨーロッパ基準をクリアした滅菌機器を使用し、院内感染防止にも最善を尽くしています。

ココロデンタル西麻布では、「痛みの少ない治療」を徹底しており、特に麻酔時の痛みを軽減する工夫を行っています。また、全室完全個室で、お子様や高齢者にも配慮したチェアを用意するなど、患者様へのおもてなしにも力を入れています。女性の歯科医師や歯科衛生士が多いため、女性の患者様も安心して通院できる環境です。

アクセスと診療時間

ココロデンタル西麻布は、西麻布バス停徒歩2分、広尾駅徒歩8分、六本木駅徒歩10分という好立地にあり、アクセスの良さが特徴です。診療時間は月・火・木・金曜日が10:00~13:30、15:00~19:00、土曜日が10:00~13:30、14:30~18:00で、水曜日、日曜日、祝日は休診です。

まとめ

シュアスマイルとインビザラインは、どちらも透明なマウスピースを使用した高品質な矯正システムです。インビザラインは世界No.1シェアで症例数・実績が豊富であり、特許素材「スマートトラック」による快適な装着感が特徴です。

一方、シュアスマイルは世界最大手の歯科機器メーカーが提供する信頼性の高いシステムで、AI設計と歯科医師の専門知識を組み合わせた高精度な治療計画が特徴です。どちらを選ぶべきかは、お口の状態や生活スタイル、予算によって異なります。

重要なのは、AI任せの設計ではなく、必ず歯科医師による介入を行い、適切な設計に作り替えることです。マウスピース矯正は「誰が担当するか」で治療精度が変わります。できるのであれば多くの経験を積んだドクターに診てもらうのが安心です。

ココロデンタル西麻布では、3DスキャナーとCT画像を使った精密な診査・診断を行い、患者様一人ひとりに最適な治療計画を提供しています。マウスピース矯正をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。詳細はこちら:ココロデンタル西麻布

 

著者情報

ココロデンタル 院長 小林 弘樹 Hiroki Kobayashi

経歴

2010年 日本大学歯学部卒業

2010年 日本大学歯学部附属歯科病院勤務

2011年 大崎シティデンタルクリニック勤務

2015年 麻布シティデンタルクリニック勤務

2017年 ココロデンタル恵比寿

2021年 ココロデンタル西麻布

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